XLOOKUPで、元表の整形せずに結合する

XLOOKUPで、元表の整形せずに結合する

Excelでデータを結合する際、VLOOKUP関数を使用する方が多いのではないでしょうか。

しかし、VLOOKUP関数では、検索範囲の位置が左端にない場合、

結合するための表を別に用意する
必要があります。

これは管理上問題が起きやすく、ミスの原因となります。

さらに、VBAやパワークエリを使うと、慣れていない人には大変です。

これらの問題を解決するために、XLOOKUP関数が非常に有用です。

XLOOKUPで、元の表を保ったまま3つの表を結合する

以下の3つの表を、XLOOKUP関数を使用して、元の表を保ったまま3つの表を結合します。

VLOOKUP関数では、検索範囲が左端にないため、不可能です。

そのあたりは、以下に詳しく記載しています

具体的には以下のステップで進めます。

  1. まず、商品マスタから商品名を取得します。
  2. 次に、カテゴリマスタからカテゴリ名を取得します。

商品マスタから商品名を取得

商品マスタから商品名を取得し、売上データに結合します。

  1. XLOOKUP関数のダイアログボックスを開いて、O4セルに次のように入力します。

    ※ダイアログボックスの使い方は巻末の参考記事をご拝読ください。
XLOOKUPで、元表の整形せずに結合する。ダイアログボックスを使用。

  1. [OK]を押すと、次のような関数式が入力されます。
XLOOKUPで、元表の整形せずに結合する。関数式の構造

関数式の構造解説

=XLOOKUP($J$4:$J$8, $B$13:$B$15, C$13:C$15)


複数の検索値「$J$4:$J$8」を、

検索範囲「$B$13:$B$15」の中から探して、

戻り範囲「C$13:C$15」から合致したデータ

同時に表示させています。

構文は以下の通りです。

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])


このあたりの構文を知らない方は、『XLOOKUP関数の構文-縦横無尽に検索する-【DL可】』を拝読ください。

カテゴリマスタからカテゴリ名を取得:

カテゴリマスタからカテゴリ名を取得し、売上データに結合します。

  1. XLOOKUP関数のダイアログボックスを開いて、P4セルに次のように入力します。

    ※ダイアログボックスの使い方は巻末の参考記事をご拝読ください。
XLOOKUPで、元表の整形せずに結合する。ダイアログボックスを使用。

  1. [OK]を押すと、次のような関数式が入力されます。
XLOOKUPで、元表の整形せずに結合する。関数式の構造

関数式の構造解説

=XLOOKUP($K$4:$K$8, $C$20:$C$22, B$20:B$22)


複数の検索値「$K$4:$K$8」を、

検索範囲「$C$20:$C$22」の中から探して、

戻り範囲「B$20:B$22」から合致したデータ

同時に表示させています。

構文は以下の通りです。

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])


このあたりの構文を知らない方は、『XLOOKUP関数の構文-縦横無尽に検索する-【DL可】』を拝読ください。

最後に

XLOOKUP関数を使用して、元の表を加工せずに、各表を結合できました。

VLOOKUP関数は不可能です。
検索範囲の位置に制約があり、元の表を加工する必要があるからです。

XLOOKUP関数では、データの整合性を保ちつつ、効率的に表の結合を行うことができます。
そのため、表を結合する際は、VLOOKUP関数ではなく、XLOOKUP関数の使用を推奨します。

解答付きサンプルデータ

解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。。

—————————————
参考記事
—————————————

原理原則に関する記事

Excel関数自体の原理原則に関する記事です。こちらを参照すると、個別の関数の理解がさらに深まるでしょう。

構文に関する記事

Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。

Excel関数にはそれぞれ構文がある

Excel関数には構文があります。それが、引数と戻り値です。構文に沿えばいいだけです。言わば、数学の公式のようなものです。理論を知らなくても、公式に当てはめれば答え…

Excel関数の引数とは

Excelの引数は、料理を完成させるための材料のようなものです。しかも、材料に種類があります。その種類を理解すると、Excel関数を上手く使いこなせるようになります。

ダイアログボックスの使い方に関する記事

Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。

Excelの検索ダイアログから、関数を探す

Excelの検索ダイアログに使えば、目的の関数を発見しやすくなります。WEB検索する前に、Excel関数の検索ダイアログを使ってみましょう。

Excelのダイアログに沿って、関数を使う

Excelのダイアログに使えば、関数の使い方を調べることができます。言わば、関数のガイドラインのようなものです。

参照形式に関する記事

関数式をコピーする時はどうしたらいい?
$マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。

絶対参照/相対参照/複合参照とは

絶対参照/相対参照/複合参照とは何かをどこよりも分かりやすく解説します。

絶対参照/相対参照/複合参照の使い方

「絶対参照」「相対参照」「複合参照」は、どうやって使うのかを紹介します。 ポイントは、「$マークは、直後にあるモノを固定する」です。