Excel関数にはそれぞれ構文がある


Excel関数には、それぞれ構文があります。

例えば、SUM関数、VLOOKUP関数、INDEX関数のそれぞれに、固有の構文が存在します。

構文といっても、それほど難しいものではありません。

  • 「あぁ、そんなことか」
  • 「それなら知っている」
  • 「わざわざ難しい表現にしなくても……」

それほど、Excelを使う方にとっては身近なことを、構文という表現で説明していきます。

本記事では、最も馴染みがあり理解しやすいという理由で、SUM関数を取り上げ説明していきます。

ちなみに、VLOOKUP関数、INDEX関数などのそれぞれの固有の構文に関しては、

それぞれの関数の説明記事の際に、取り上げてきます。

Excel関数の構文とは

関数には、引数戻り値というものがあります。

しかしながら、引数戻り値という言葉は初心者には分かりづらいと思います。
下図のイメージです。

  • 引数:引き渡す値 ※数学の半径に該当する
  • 戻り値:関数の結果

SUM関数の引数に値をセットすると、関数の結果を出力されます。

引数の「引き渡す値」「引き渡し方」

引数を考える上で、2つのポイントがあります。

  • 引き渡す値
  • 引き渡し方

関数に、無邪気に適当なデータを適当に入れていいわけではありません

関数ごとに、引き渡す値が決まっています。

さらに、引き渡す値が決まっているだけでなく、その引き渡し方も決まっています。

それは・・・

  • 引き渡す値:「数値」「文字列」「配列」「論理値」「エラー値」
  • 引き渡し方:「直接入力」「セル参照」「その他」

です。

この引き渡す値=引数と呼びます。

SUM関数の例

例えば、SUM関数であれば……

  • 引き渡す値:「数値」「文字列」「配列」
  • 引き渡し方:「直接入力」「セル参照」「その他」

……です。

SUM関数なのに、「文字列」を引き渡す値に指定できるのか?と考える方もいると思います。

SUM関数の引数に設定できる「文字列」とは、
見かけは数値
にも関わらず、書式は文字列扱いに設定されているものに限ります。

初めて聞く用語もあるかもしれませんが、ここでは一旦「そいうものがあるんだ」と思っておいてください。

別の機会にお話しいたします。

ここでは、最低限の説明だけ加えます。

SUM関数の3つの引き渡す値 ⇒ 3つの引数

SUM関数に3種類の「引き渡す値」です。

つまり、引数は3つあるわけです。

  • 数値
  • 文字列
  • 配列

この内、「数値」「文字列」はイメージできるかと思います。

「数値」「1,2,3,4,…」といった数値で、「文字列」「あいうえお…」といったテキストです。
ただし、見かけは数値にも関わらず、書式は文字列扱いに設定されているものに限ります。

この3つの中で、「配列」一番のなぞかと思います。

「配列」は「{ }」で表し、「,」が列、「;」が行の区切りで表現した数値などの羅列です。

「配列」はあまり使わないと思いますので、忘れてしまってもいいでしょう。

SUM関数の3つの引き渡し方

SUM関数には、下記の3つの引き渡し方があります。

引き渡す値を関数に運ぶ必要があるので、

当然ながら、引き渡した方があるわけです。

次回記事で詳細に解説します。

  • 直接入力
    • 数値を入力(例:1,2,3)
    • 配列を入力(例:1,2,3;4,5,6)
  • セル参照
    • 個々のセルを入力(例:A1,A2,A3)
    • セルの範囲を入力(例:A1:A3)
  • その他
    • 関数(例:IF(A1:A3=1,B1:B3,0))
    • セルの名前(例:売上テーブル)
    • 論理式(例:A1>A2,B1+C1)
    • 数式(例:A1+A2+A3)

構文を沿えば良いだけ

構文に従うとは算数で言うと公式を使い簡単に解を得るためのルールを知るようなもので、むしろ嬉しいことなのです。

ただ、数学と聞くと、身震いする方もいることでしょう。

大丈夫です! 数学の公式を覚えるよりも簡単で、しかも実践的です。

当然ですが、決まった構文から逸脱したことをすると関数エラーになります。

面倒だな……」と思うこともあるかも知れません。

良いこともあります。

それは、Excel作業の間違いを事前に防ぐことにも繋がることです。

構文を知り、構文に沿って作業を進めれば良いのです。

SUM関数以外の構文は?

Excel関数の種類は400以上と膨大です。

例えば、次のようなことが脳裏をよぎるかもしれません。

  • SUM関数以外の構文はどうなっているのだろうか?
  • すべての関数の構文を覚えないとダメなんですか?

大丈夫です。《[関数の引数]のダイアログボックス》が構文に関するガイドラインになっており、暗記の必要はありません。

こちらに関しては、今後の記事で取り扱います。

まとめ

Excel関数の理解するにあたって、
参考書やWEBサイトは、引数戻り値という言葉を使って学習を進めることが大半だと思います。

引数戻り値という言葉のイメージがつかず、
初心者はドロップアウトしてしまう方が多いのではないのでしょうか。

筆者も実際そうでした。

そのため、引数戻り値という言葉を使わずに、構文という表現で説明を試みましたが、いかがでしょうか。

本記事で要点は以下です。

  • Excel関数の構文があり、数学の公式のようなもの
  • 構文のポイントは引数
  • 引数とは「引き渡す値」のこと。また、「引き渡し方」が決まっている
  • 関数の結果を戻り値と呼ぶ

特に、”引数とは「引き渡す値」”は、重要な知識です。

今後、関数を学ぶ上で、引数という言葉はたくさん登場するからです。

少しでも、理解のお役に立ていたら、嬉しいです。