ROUNDUP関数の構文と使用例 -切り上げ- DL有
本記事はROUNDDOWN関数を解説します。
ROUND関数はExcel 365、Excel 2010以降で利用可能です。
姉妹関数には、ROUND関数/ROUNDDOWN関数、類似関数には、CEILING関数/FLOOR関数があります。
興味のある方は、下記記事をご覧ください。
Microsoft Excelの「数学/三角関数」のカテゴリに属します。
ROUNDUP関数の構文と使用例
ROUNDUP関数とは
[関数の検索]のテキスト内に、
「ROUNDUP」と入力し、[検索開始]をクリックすると、関数がヒットします。
詳細の使用法に興味のある方はタブ[参考記事]をご拝読ください。
範囲内の、空白でないセルの個数を返します。
[関数の挿入]ダイアログより
ExcelのROUNDUP関数は、ラウンドアップと呼びます。
数値を切り上げるために使用されます。
「ROUND」は「端数の処理」や「丸める」を意味し、「UP」は「上方向への処理」や「切り上げ」を意味すると考えられます。
したがって、この関数は数値の端数を上方向に切り上げる処理を行います。
構文
ROUNDUP関数の基本的な構文は次の通りです:
=ROUNDUP(数値,桁数)
数値を指定された桁数に切り上げ(≒ROUNDUP)ます。
第1引数:値1
値1:値1,値2, … にはカウントしたい値およびセルを表す引数を 1 ~ 255 個まて指定します。すべてのデータ型の値が計算の対象となります。
[関数の引数]のダイアログボックスより
“値1″というフィールドに、カウントしたいセルや値を入れます。
最大255個までの引数を入力でき、
空白を除くデータがカウントの対象になります。
たとえば、A1からA100までの範囲のセルをカウントするには、
引数に”A1:A100″を設定します。
数値: 数値には、切り上げの対象となる実数値を指定します。
[関数の挿入]ダイアログより
切り上げ対象の数値を指定します
直接入力またはセル参照で設定します。
第2引数:[値2]
桁数: 桁数には数値を切り捨てた結果の桁数を指定します。桁数に負の数を指定すると、数値は小数点の左(整数部分)の指定した桁( 1 の位を 0 とする)に切り捨てられ、 0 を指定するかまたは省略されると、最も近い整数に切り捨てられます。
[関数の挿入]ダイアログより
切り上げ対象の桁数を指定します。
直接入力またはセル参照で設定します。
桁数の指定方法は次の通りです。
- 正の数を指定する場合は、小数点以下の指定した桁数以下を切り捨て
- 0を指定する場合は、小数点以下を切り捨て
- 負の数を指定する場合は、整数部分の指定した桁数以下を切り捨て
切り上げる桁数の具体的なイメージが必要な方は、セクション「フォローアップ」のタブ「第2引数の桁数指定ルール」にて、図解を交えた説明をご覧いただけます。
ROUNDUP関数の第2引数のルールには、主に3つのパターンが存在します。
これらは、数値をどの桁で切り上げるかを決定する際に重要です。
以下に例を示します。
パターン1:桁数に「正の数」を指定した場合
数値に1234.56、桁数に「正の数」を指定した場合を考えます。
各引数は、次のようなセル範囲を指定します。
[OK]をクリックすると、下記関数式が挿入されます。
=ROUNDUP(1234.56, 1)
関数式の結果(戻り値)は以下です。
1234.6
桁数に「正の数」を指定しているため、
小数点以下の指定された桁数で切り上げます。
具体的には、数値「1234.5」を桁数「1」と指定すると、
小数点第一位で切り上げられ、結果は「1234.6」になります。
パターン2:桁数に、0を指定した場合
数値に1234.56、桁数に0を指定した場合を考えます。
各引数は、次のようなセル範囲を指定します。
[OK]をクリックすると、下記関数式が挿入されます。
=ROUNDUP(1234.56, 1)
関数式の結果(戻り値)は以下です。
1234
桁数に「0」を指定しているため、整数部分で切り上げます。
具体的には、数値「1234.56」を桁数「0」と指定すると、
整数部分で切り上げられ、結果は「1235」になります。
パターン3:桁数に、「負の数」を指定した場合
数値に1234.56、桁数に「負の数」を指定した場合を考えます。
各引数は、次のようなセル範囲を指定します。
[OK]をクリックすると、下記関数式が挿入されます。
=ROUNDUP(1234.56, -1)
関数式の結果(戻り値)は以下です。
1234
桁数に「負の数」を指定しているため、
小数点以上の指定された桁数で切り上げます。
具体的には、数値「1234.5」を桁数「-1」と指定すると、
1の位で切り上げられ、結果は「1235」になります。
切り上げる桁数の具体的なイメージが必要な方は、セクション「フォローアップ」のタブ「第2引数の桁数指定ルール」にて、図解を交えた説明をご覧いただけます。
解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。
Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。
構文に関する記事
Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。
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Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
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参照形式に関する記事
関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。
フォローアップ
切り上げとは何か。「切り上げ」に関して、「四捨五入」「切り捨て」と比較しつつ、説明します。繰り上げるのか、切り捨てるのかの条件が異なります。
次の2点に集約されます。
- 「切り上げ」:端数がある場合は無条件で繰り上げる
- 「四捨五入」:端数が4以下の場合は切り捨て、5以上の場合は切り上げる
- 「切り捨て」:端数がある場合は無条件で切り捨てる
なお、「切り上げ」「切り捨て」は無条件で実施され、「四捨五入」は条件があるということです。
なお、端数とは、次の説明の通りです。
ある位に着目したとき、その下の位の数。切りのよい位で切った場合の、余った分。「―を切り上げる」
端数(はすう)の意味・使い方をわかりやすく解説 – goo国語辞書
小数点以下の桁数は、正の数を指定します。
整数部分の桁数は、負の数を指定します。
イメージとしては、下図のように、
.(ピリオド)を0と考えて、左に行けば「負の数」、右に行けば「正の数」
を指定するという考え方です。
最後に
ROUNDUP関数は、与えられた数値を指定した桁数で切り上げることができる便利な関数です。
また、ExcelのROUNDUP関数は、Excel 365、Excel 2010以降で利用可能です。
ROUNDUP関数の桁数を指定する方法によって、切り上げ結果が異なります。
切り上げ方法に迷ったときは、この記事を参考にしてください。