CONCAT関数の構文解説 -複数セルのテキストを一度に結合- DL有

複数セルのテキストを一度に結合するCONCAT関数の構文解説

本記事はCONCAT関数を解説します。
複数セルを一度に結合するために使用されます。

ただし、区切り文字は指定できません。
(『TEXTJOIN関数』ならばできます)

CONCAT関数はEXCEL 365、EXCEL 2016以降で利用可能です。

Microsoft Excelの「文字列操作関数」のカテゴリに属します。

こんな時に便利!

複数のセルの内容を大量に結合したい場合、時間がかかる上にミスが発生しやすくなります。

しかし、CONCAT関数を使うと、複数のセルの内容を一つのセルに一度に結合できます。

CONCAT関数の解説

解説を読む前に、巻末の参考記事もチェックしておくと良いため、時間があれば覗いてみてください。

CONCAT関数とは

[関数の検索]のテキスト内に、「結合」と入力し、[検索開始]をクリックすると、
「結合」関連の関数がヒットします。
詳細の使用法に興味のある方は巻末の参考記事をご拝読ください。

テキスト文字列の一覧または範囲を連結します

[関数の挿入]ダイアログより


CONCAT関数は、コンカットと呼び
 複数の文字列を一度に結合するために使用される関数です。

例えば、氏名や住所を結合する際に役立ちます。
この関数を使用することで、手動での結合作業が不要になり、作業効率が向上します。

まさに、CONCATが連結と訳される所以です。

CONCAT関数の構文

CONCAT関数の基本的な構文は次の通りです:

=CONCAT(テキスト1, [テキスト2], ,…, [テキスト225])
※[]は省略可能な引数

各引数の詳細は以下の通りです:

第1引数:テキスト1

CONCAT関数の第1引数「テキスト1」,[関数の引数]ダイアログボックス]

テキスト1

テキスト 1,テキスト2,…は単一のテキスト文字列に結合される 1 から 254 までのテキスト文字列です

[関数の引数]のダイアログボックスより


第1引数には、結合する最初のテキストを指定します。
このテキストはセル参照や直接入力が可能です。

第2引数:テキスト2

CONCAT関数の第2引数「テキスト2」,[関数の引数]ダイアログボックス]

テキスト2

テキスト 1,テキスト2,…は単一のテキスト文字列に結合される 1 から 254 までのテキスト文字列です

[関数の引数]のダイアログボックスより

第2引数には、結合する次のテキストを指定します。
このテキストはセル参照や直接入力が可能です。

テキスト254までの引数が指定可能で、全体の文字数の上限は32,767文字です

引数の指定方法について

引数の指定方法は主に2つがあります。

  • 個別セルを指定する方法:
    • =CONCAT(A2, B4) という形式は、特定のセルを個別に指定して結合します。
    • さらに多くのセルを結合したい場合は、引数を追加することで可能です(例:=CONCAT(A2, B4, C6))。
  • セル範囲を指定する方法
    • =CONCAT(A2:B2) という形式では、指定した範囲内のすべてのセル(この場合はA2からB2まで)の内容を結合します。
    • この方法は、連続するセル範囲を一括で結合したい場合に適しています。
    • 範囲指定を使用する場合、引数は一つとして扱われ、複数のセルの内容が自動的に結合されます。

CONCAT関数の使用例

姓と名を結合してフルネームを作成してみましょう。

山田太郎
佐藤花子
鈴木次郎
※カラム「姓」がA1セル、カラム「名」がB1セルから開始するデータです。

解答

CONCAT関数を使用して、
姓と名を結合してフルネームを作成します。

このセクションは折りたたまれて表示されています。
詳細を見るには、展開してご覧ください。

個別セルを指定する方法

任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動し、各引数を以下のように指定します。

CONCAT関数の使用例-個別セルを指定する方法-,[関数の引数]ダイアログボックス

「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。

=CONCAT(A2: B2)

A2セル「山田」とB2セル「太郎」が結合(CONCAT)されます。

山田太郎

C2セルをコピーして、C3とC4までコピーします。

セル範囲を指定して結合する方法:

任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動し、各引数を以下のように指定します。

CONCAT関数の使用例-セル範囲を指定する方法-,[関数の引数]ダイアログボックス

「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。

=CONCAT(A2: B2)

A2セル「山田」とB2セル「太郎」が結合(CONCAT)されます。

山田太郎

C2セルをコピーして、C3とC4までコピーします。

  • [関数の引数]ダイアログを起動は、巻末の参考記事を拝読してね
  • 数式のコピーは、こちらを拝読してね

最後に

「連結」するという意味を持つ「CONCAT(コンカット)」という語源から名付けられ、
複数の文字列を一度に結合することができます。
また、EXCELのCONCAT関数は、EXCEL 365、EXCEL 2016以降で利用可能です。

ただし、区切り文字を引数に指定できない点があと一歩のところです。

解答付きサンプルデータ

解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。


参考記事

Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。

構文に関する記事

Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。

ダイアログボックスの使い方に関する記事

Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。

参照形式に関する記事

関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。