ドラッグだけで年・月・四半期を一発集計!ExcelピボットのみでOK

ドラッグだけで年・月・四半期を一発集計!ExcelはピボットのみでOK

日付情報を含むデータ分析において、

「四半期」「年月日」「曜日」などの軸で集計するケースは多くあります。

本記事では、Excelのピボットテーブルを使って、

四半期・年・月・日・曜日ごとに集計する手順を紹介します。

Excelのピボットテーブルでは、

元データに含まれる「日付」(例:2024/03/15)のフィールドを追加すると、

その日付をもとに「年」「四半期」「月」といった

上位の単位へ自動的にグループ化されます。

この自動グループ化により、

年別・四半期別・月別といった単位での集計が、

特別な操作なしに実現できます。

日付を含む元データを準備

本記事では、
Excelのピボットテーブルを使って、

日付情報を軸にした集計方法を解説するために、

以下のような構成のサンプルデータを使用します。

日付商品名カテゴリ数量金額
2024/01/11 木商品A日用品28783
2024/01/17 水商品B日用品27685
2024/01/30 火商品C食品59677
2024/01/31 水商品D日用品23286
2024/02/15 木商品E食品36234
2024/02/22 木商品F日用品4733
2024/02/23 金商品G日用品17696
2024/02/26 月商品H衣料36705
2024/02/27 火商品I衣料26470
2024/03/04 月商品J食品14383
2024/03/13 水商品K食品51484
2024/03/16 土商品L衣料44705
2024/03/23 土商品M衣料16315
2024/03/29 金商品N日用品21469
2024/03/30 土商品O衣料29154
2024/04/03 水商品P日用品52390
2024/04/05 金商品Q日用品57951
2024/04/20 土商品R食品2907
2024/04/22 月商品S食品54005
2024/04/28 日商品T食品45205
2024/05/01 水商品U日用品4718
2024/05/22 水商品V食品51842
2024/05/31 金商品W日用品52212
2024/06/18 火商品X日用品21622
2024/06/28 金商品Y食品22965
2024/07/03 水商品Z日用品46993
2024/07/07 日商品A食品12251
2024/07/11 木商品B衣料41050
2024/07/19 金商品C食品11496
2024/07/22 月商品D日用品14332
2024/08/08 木商品E食品53675
2024/08/09 金商品F日用品53843
2024/08/10 土商品G衣料14050
2024/08/26 月商品H食品34958
2024/09/01 日商品I衣料36082
2024/09/04 水商品J日用品35626
2024/09/07 土商品K衣料14317
2024/09/08 日商品L日用品32950
2024/09/10 火商品M衣料5521
2024/09/12 木商品N衣料31549
2024/09/24 火商品O衣料25282
2024/10/01 火商品P食品1847
2024/10/05 土商品Q衣料38576
2024/10/09 水商品R日用品42782
2024/10/10 木商品S衣料45572
2024/10/11 金商品T衣料28657
2024/10/15 火商品U日用品39882
2024/10/17 木商品V衣料46203
2024/10/22 火商品W食品3830
2024/10/23 水商品X日用品14466
2024/10/25 金商品Y食品16256
2024/11/04 月商品Z衣料39035
2024/11/09 土商品A衣料59286
2024/12/07 土商品B日用品4866
2024/12/25 水商品C衣料24588
2025/01/10 金商品D食品28246
2025/01/27 月商品E日用品42725
2025/02/07 金商品F日用品58230
2025/02/16 日商品G食品57941
2025/02/26 水商品H衣料55585
2025/02/28 金商品I食品16717
2025/03/14 金商品J食品41541
2025/03/15 土商品K食品36461
2025/04/12 土商品L衣料31413
2025/04/17 木商品M食品29245
2025/04/24 木商品N食品35470
2025/05/04 日商品O日用品59197
2025/05/09 金商品P衣料46473
2025/05/18 日商品Q衣料58272
2025/05/21 水商品R衣料13367
2025/05/25 日商品S日用品42630
2025/05/26 月商品T食品47824
2025/06/02 月商品U食品32701
2025/06/12 木商品V衣料37939
2025/06/13 金商品W日用品52872
2025/06/24 火商品X衣料19893
2025/06/28 土商品Y衣料22664
2025/07/05 土商品Z日用品56439
2025/07/21 月商品A食品42254
2025/07/27 日商品B日用品25792
2025/08/07 木商品C日用品21560
2025/08/11 月商品D日用品53703
2025/08/18 月商品E食品11984
2025/08/29 金商品F日用品45399
2025/09/09 火商品G食品1905
2025/09/19 金商品H日用品48049
2025/09/25 木商品I食品29651
2025/09/30 火商品J衣料42919
2025/10/10 金商品K衣料13723
2025/10/18 土商品L食品25517
2025/10/26 日商品M食品38257
2025/10/29 水商品N日用品32809
2025/10/31 金商品O日用品17920
2025/11/01 土商品P衣料15066
2025/11/17 月商品Q食品37891
2025/11/24 月商品R日用品44488
2025/11/26 水商品S衣料29948
2025/11/30 日商品T食品44665
2025/12/08 月商品U衣料24183
2025/12/09 火商品V日用品12613

それぞれの列の内容は以下の通りです。

  • 日付:商品の購入日(例:2024/01/11 木)。曜日付きの日付形式で記載されています。
  • 商品名:任意の製品名(例:商品A〜商品Z)。
  • カテゴリ:商品が属する大分類(「日用品」「食品」「衣料」など)。
  • 数量:その日に販売された商品の数量。
  • 金額:該当商品の合計金額(単価 × 数量で計算されたもの)。

この表をもとに、

ピボットテーブルで「年」「四半期」「月」「日」

といった時間軸での集計を行っていきます。

ステップ1:日付フィールドの追加と自動グループ化

ピボットテーブルに「日付」フィールドを追加すると、

Excel はそのデータをもとに自動的なグループ化を行います。

このグループ化によって、

年・四半期・月といった上位の時間単位にデータが分類され、

集計がしやすくなります。

■ 手順概要

  1. 作成済みのピボットテーブルの行ラベルエリアに「日付」フィールドをドラッグ&ドロップします。
  2. その瞬間、Excel が「日付」を検出し、自動的に以下のようにグループ化を行います:
  • 四半期
Excelのピボットテーブル設定画面で、ユーザーが「日付」フィールドを行ラベルにドラッグ&ドロップする操作を実行している様子。Excelが日付データを自動認識し、「年」「四半期」「月」の順にグループ化された状態が表示されている。

📝 セルの書式設定が「日付」である必要があります。

ピボットテーブルを作成する方法は以下を見てください。 EXCELピボットテーブルで複数の値を一気に追加・集計 | データ分析ドットコム

■ フィールドリストでの見え方

「日付」フィールドをピボットテーブルに追加すると、
フィールドリスト内では次のように自動で項目が展開されます:

日付
 ├ 年
 ├ 四半期
 └ 月

これらは階層構造としてピボットテーブル上に表示され、

例えば「年 → 月」のようにドリルダウン(詳細展開)が可能になります。

このように、Excelのピボットテーブルでは、

日付を追加するだけで自然に時間軸での集計が始まる設計になっています。

※先ほど同じGIFです

Excelのピボットテーブル設定画面で、ユーザーが「日付」フィールドを行ラベルにドラッグ&ドロップする操作を実行している様子。Excelが日付データを自動認識し、「年」「四半期」「月」の順にグループ化された状態が表示されている。



次のセクションでは、これらのフィールドを使って、

実際に年単位での集計を行っていきます。

ステップ2:年・月・四半期での集計方法

3. 年単位での集計方法

日付フィールドを追加すると、

「年」「四半期」「月」に自動で分かれます。

このセクションでは、

「年」だけを使った年単位の集計方法を紹介します。

なお、以降のセクションも、

不要なフィールドを削除し、目的の単位だけを残す

という流れは共通です。


  • ピボットテーブルの行ラベルに「年」「四半期」「月」が表示されているのを確認します。
  • 「四半期」「月」をエリア外にドラックします。
  • 行ラベルに「年」だけが残っていれば完了です。

Excelのピボットテーブル設定画面で、ユーザーが「日付」フィールドを行ラベルにドラッグ&ドロップする操作を実行している様子。Excelが日付データを自動認識し、「年」「四半期」「月」の順にグループ化された状態が表示されている。「年」のみで集計。

この操作により、行ラベルには「年」のみが残り、
年単位の集計結果が表示されます。

4. 月単位での集計方法

方法①:年単位での集計を行った場合

前のセクションでは、年単位の集計を行いました。

ここでは引き続き、

「月」だけを残して、

月単位で集計する手順を説明します。


  • ピボットテーブルの行ラベルに「年」「四半期」「月」が表示されているのを確認します。
  • 「四半期」「月」をエリア外にドラックします。
  • 行ラベルに「年」だけが残っていれば完了です。


この設定により、
月ごとの集計結果が明確に表示されるようになります。

GIFは「年」と同様のため割愛します


方法②:年単位での集計を行ってない場合

ステップ1:日付フィールドの追加と自動グループ化の操作が完了していれば、

「年」「四半期」「月」の自動グループが作成されているはずです。

この状態から「月」フィールドだけを行ラベルエリアに配置します。


  1. ピボットテーブルのフィールドリストに「年」「四半期」「月」が表示されていることを確認します。
  2. 「月」フィールドを行ラベルエリアにドラッグします。
  3. ピボットテーブルの行ラベルに「月」だけが表示されていれば完了です。

Excelのピボットテーブル設定画面で、ユーザーが「日付」フィールドを行ラベルにドラッグ&ドロップする操作を実行している様子。Excelが日付データを自動認識し、「年」「四半期」「月」の順にグループ化された状態が表示されている。「月」を集計する方法です。

5. 四半期単位での集計方法

前のセクションでは、

月単位での集計を行いました。

このセクションでは、

四半期単位で集計する方法を紹介します。

※ 操作手順は月とほぼ同様です。
 単に「月」フィールドの代わりに「四半期」フィールドを使用するだけです。

まとめ

本記事では、

ピボットテーブルで日付情報をもとに、「年」「月」「四半期」ごとの集計を行う方法

を紹介しました。

「日付」フィールドを追加するだけで、

自動的に時間単位での集計が可能になるため、

特別な関数や複雑な手順を覚える必要はありません。

日付を含むデータの分析において、

まずはピボットテーブルを使って視覚的に傾向を捉える

――そんな第一歩として、今回の内容が参考になれば幸いです。