空白セルが0と判定される問題を、ISBLANK関数で回避
Excelの関数を使用してデータを処理する際に、空白セルが0と判断される問題があります。
空白セルが0と判断される関数は、
IF関数、CHOOSE関数、SWITCH関数、AVERAGEIF関数など、
条件分岐系の関数で起こります。
空白セルがあると、0を返すというExcel固有の問題があります。
ここでは、
IFS関数を取り上げ、
その問題を取り上げ、
ISBLANK関数を活用した回避方法を解説します。
IFS関数以外の場合も、
ISBLANK関数を活用して回避してください。
そして、何より、
空白セルが0と判断される問題は多様にあるため、
「空白セルが0と判断される可能性がある」という意識を常に持つことが重要です。
空白セルは0と判定される
例えば、以下のようなセルに数値が入っている場合を考えます。
各セルに対して、
以下のIFS関数式を使用して、数値の大小に応じて、
「大きい数値」「中くらいの数値」「小さい数値」を表示させる例を考えてみます。
=IFS(A1>20,”大きい数値”,A1>10,”中くらいの数値”,TRUE,”小さい数値”)
この場合、
2行目の空白セルが0として扱われるため、
「小さい数値」
を返します。
空白セルを0と判定されないために・・・
この問題を回避するためには、以下のようにIF関数やISBLANK関数を組み合わせて、
空白セルを0として扱わないようにします。
=IFS(ISBLANK(A1),””,A1>20,”大きい数値”,A1>10,”中くらいの数値”,TRUE,”小さい数値”)
まず、
最初の引数にISBLANK関数を使ってA1が空白セルの場合には空白セルを返す
ようにしています。
そうでなければ、次に、
A1が20より大きい場合には「大きい数値」、
そうでなければ、続いて、
10より大きく20以下の場合には「中くらいの数値」、
そうでなければ、最後に、
それ以外の場合には「小さい数値」
を返すように設定されています。
この式を使うことで、
空白セルが0として扱われる問題を回避し、正しい結果が得られるようになります。
なお、ISBLANK関数の構文が不明な方は、
『ISBLANK関数の構文 -セルが空白かどうかを確認-』
を拝読頂ければと思います。
最後に
空白セルが0と判断される問題は、数値を扱う際には非常に注意が必要です。
空白セルが混在するデータを扱う場合には、
IF関数やISBLANK関数を組み合わせて、正確な結果を得るようにしてください。
同様の問題が発生する関数として、
IF関数、CHOOSE関数、SWITCH関数、AVERAGEIF関数なども、
空白セルが0と判断される問題を回避することはできません。
これらの関数も、
引数に空白セルが含まれる場合には0として扱われます。
空白セルが0と判断される問題はExcelの基本的な問題の1つですが、
注意深く対処することで誤った結果を回避できます。
是非、この記事を参考にしてください。
解答付きサンプルデータ
解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。
参考記事:
Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。
構文に関する記事
Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。
ダイアログボックスの使い方に関する記事
Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。
参照形式に関する記事
関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
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