SEQUENCE関数の構文と使用例 -自由自在に表データを生成- DL有
SEQUENCE関数は、
指定した開始値から増分値を足していく形で、
行数と列数に従って数値を配置した配列
を生成します。
Excel 2021以降およびOffice 365で使用可能です。
SEQUENCE関数の構文解説と簡易な使用例を紹介します
Microsoft Excelの「数学/三角関数」のカテゴリに属します。
目次
豆知識
配列とは、Excelの世界で簡略化して言うと、Excelの表データのようなものです。
A列 | B列 | C列 | |
---|---|---|---|
行1 | 10 | 20 | 30 |
行2 | 40 | 50 | 60 |
行3 | 70 | 80 | 90 |
ただし、型の一貫性などの視点では厳密には違います
SEQUENCE関数の解説
解説を読む前に、巻末の参考記事もチェックしておくと良いため、時間があれば覗いてみてください。
SEQUENCE関数とは
[関数の検索]のテキスト内に、
「SEQUENCE」などと入力し、[検索開始]をクリックすると、関数がヒットします。
詳細の使用法に興味のある方は巻末の参考記事をご拝読ください。
数例を返します
[関数の挿入]ダイアログより
Excelの新しい動的配列関数の一つで、
特定のサイズとパターンに基づいて数値の表データを生成します。
英語の”SEQUENCE“から来ており、日本語では「順序」や「連続」を意味します。
これは、SEQUENCE関数が連続した数値のリストを生成する機能を反映しています。
SEQUENCE関数の構文
SEQUENCE関数の基本的な構文は次の通りです:
=SEQUENCE(行,[列],[開始], [目盛り]) ※[]の引数は省略可能
SEQUENCE関数の構文は、
指定した開始値から目盛りを足していく形で、
行数と列数に従って数値を配置した表データ
を生成できるよう構成されています。
各引数の詳細は以下の通りです。
なお、[]の引数は省略可です。
第1引数:行
行:には返される行数を指定します
[関数の引数]のダイアログボックスより
行は、生成する表データの行数を指定します。
第2引数:[列]
列 には返される列数を指定します
[関数の引数]のダイアログボックスより
列は、生成する表データの列数を指定します。
この引数は任意で、省略した場合のデフォルト値は1です。
第3引数:[開始]
開始 には数列の最初の数値を指定します
[関数の引数]のダイアログボックスより
開始は、生成する数値の表データが開始する数値を指定します。
この引数は任意で、省略した場合のデフォルト値は1です。
第4引数:[目盛り]
目盛り には数列の後続の各値の増分量を指定します
[関数の引数]のダイアログボックスより
表データ内の数値が増加する目盛りを指定します。
この引数は任意で、省略した場合のデフォルト値は1です。
SEQUENCE関数の使用例
例題1:縦に並べた表データを生成する
ExcelのSEQUENCE関数で、
1から10までの数値を縦に並べた表データを生成するにはどうすればよいでしょうか?
解答
次のようにSEQUENCE関数を使用します。
任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動し、
次のようなセル範囲を指定します。
[関数の引数]ダイアログを起動は、巻末の参考記事を拝読ください。
「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。
=SEQUENCE(10)
=SEQUENCE(1,10)
は、
引数を省略すると、1と判断されるため、
と同じです。=SEQUENCE(10, 1, 1, 1)
10行1列の表データを生成します。
表データは1から始まり、各要素はその前の要素から1ずつ増えます。
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
例題2:横に並べた表データを生成する
ExcelのSEQUENCE関数で、
1から10までの数値を横に並べた表データを生成するにはどうすればよいでしょうか?
解答
次のようにSEQUENCE関数を使用します。
任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動し、
次のようなセル範囲を指定します。
[関数の引数]ダイアログを起動は、巻末の参考記事を拝読ください。
「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。
=SEQUENCE(1, 10)
=SEQUENCE(1,10)
は、
引数を省略すると、1と判断されるため、=SEQUENCE(1, 10, 1, 1)
と同じです。
1行10列の表データを生成します。
表データは1から始まり、各要素はその前の要素から1ずつ増えます。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
例題3:開始値と増分値を指定して表データを生成する
ExcelのSEQUENCE関数で、
5から始まり各要素が前の要素から5ずつ増える11行1列の表データを生成するにはどうすればよいでしょうか?
解答
次のようにSEQUENCE関数を使用します。
任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動し、
次のようなセル範囲を指定します。
[関数の引数]ダイアログを起動は、巻末の参考記事を拝読ください。
「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。
=SEQUENCE(11,1,5,5)
11行1列の表データを生成します。
表データは5から始まり、各要素はその前の要素から5ずつ増えます。
結果として、次の表データを生成します。
5 |
10 |
15 |
20 |
25 |
30 |
35 |
40 |
45 |
50 |
55 |
例題4:行数と列数を指定して表データを生成する
ExcelのSEQUENCE関数で、
1から始まって次々と連続する数値を使い、5行5列の表データを作成するデータを作成するにはどうしたら良いでしょうか?
解答
次のようにSEQUENCE関数を使用します。
任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動し、
次のようなセル範囲を指定します。
[関数の引数]ダイアログを起動は、下記の記事を拝読ください。
「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。
=SEQUENCE(5, 5, 2, 2)
5行5列の表データを生成します。
2から始まり、各要素はその前の要素から2ずつ増えます。
結果として、次の表データを生成します。
2 | 4 | 6 | 8 | 10 |
12 | 14 | 16 | 18 | 20 |
22 | 24 | 26 | 28 | 30 |
32 | 34 | 36 | 38 | 40 |
42 | 44 | 46 | 48 | 50 |
最後に
SEQUENCE関数の構文と簡単な使用例を通じて詳しく説明しました。
指定した開始値から増分値を足していく形で、
数値を配置した表データを生成できます。
SEQUENCE関数を積極的に活用し、効率的な表データの作成を心がけましょう。
参考記事:
Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。
構文に関する記事
Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。
ダイアログボックスの使い方に関する記事
Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。
参照形式に関する記事
関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。