【SWITCH関数】使い方と解説

はじめに

本記事では、SWITCH関数に関して、取り上げます。

Microsoft Excel 2016のバージョン16.0で初めて導入されました。
そのため、SWITCH関数は、以前のバージョンのExcelでは使用できませんでした。

SWITCH関数は、複数の条件に基づいて異なる結果を返すために使用されます。
複数のIF関数を連結する必要がある場合に、より簡潔で直感的な方法を提供することを目的としています。

類似関数として、次のようなものがあります。
「CHOOSE関数」「IF関数」「IFS関数」「INDEX関数+MATCH関数」などです。
IF/IFS関数やINDEX関数+MATCH関数等は普及しているのに対して、CHOOSE関数はあまり普及していない印象を持っています。

条件分岐関数は、IF関数、CHOOSE関数、IFS関数等があります。

SWITCH関数に関して

SWITCH関数の用途

SWITCH関数は、複数の条件を満たす場合に、値を選択するための便利な方法です。
例えば、曜日を表す数字が1から7まである場合、SWITCH関数を使って、数字に応じて曜日を選ぶことができます。
(詳しくは、「SWITCH関数」の使用例パートで後述しています)

たとえば、もし数字1が月曜日を表す場合、数字2が火曜日を表す場合、数字3が水曜日を表す場合、そして数字4が木曜日を表す場合、SWITCH関数を使って、数字1から4のいずれかを選択することができます。

このように、SWITCH関数は、複数の条件に基づいて値を選択することができます。

その名の通り、「SWITCH=切り替える」という性質を持っています。

SWITCH関数の型と引数

SWITCH関数の文法を解説します。
SWITCH関数は、指定されたインデックスで指定された位置にある値1, 値2,を返します。

SWITCH関数は、値1と等しい場合には結果1を、値2と等しい場合には結果2を、値nと等しい場合には結果nを返します。
式がどの値にも等しくない場合には、デフォルト値が返されます。
デフォルト値が指定されていない場合には、nullが返されます。

SWITCH(, 値1, 結果1, 値2, 結果2,)

  • (必須)
    • 比較する式を指定。式は必ず値と同じ型でなければなりません。
  • 値1(必須)
    • 比較対象となる値を指定。値は、式と同じ型でなければなりません。
      (値は、SWITCH関数で比較する式の値と一致するかどうかを確認するために使用される)
  • 結果1(必須)
    • 値に対応する結果を指定。値と結果は、カンマで区切って複数指定できます。
    • 値と結果は、数が一致しなければなりません。
  • デフォルト値(任意)
    • 式と一致する値が見つからなかった場合に返される値を指定。
    • デフォルト値を指定しない場合は、式が一致する値が見つからない場合には、nullが返されます。
SWITCH 関数 – Microsoft サポート より、データ分析ドットコムが改変

使用例

=SWITCH(2, 1, “日曜“, 2, “月曜“, 3, “火曜“, 4, “水曜“, 5, “木曜“, 6, “金曜“, 7, “土曜“, “不正な曜日”)

上記の関数を記述すると、に「2」が指定されているため、「月曜」が取得できます。
をセル参照にすれば、動的に曜日を取得することも可能になります。

第一引数に指定されたが、第二引数以降に指定されたのどれかと一致する場合に、対応する結果を返します。
と一致すれば、対応する結果を返すイメージです。

尚、他の値に対しては、以下のように対応する結果が指定されています。

  • 1: “日曜”
  • 3: “火曜”
  • 4: “水曜”
  • 5: “木曜”
  • 6: “金曜”
  • 7: “土曜”
  • 上記以外の値: “不正な曜日”

例えば、式が5の場合は、値5に対応する結果である”木曜”が返されます。
また、式が10のように値1~7のいずれにも一致しない場合には、デフォルト値として”不正な曜日”が返されます。

SWITCH関数の使用例

最後に

SWITCH関数は、複数の条件に基づいて異なる結果を返すために使用されます。
複数のIF関数を連結する必要がある場合に、より簡潔で直感的な方法を提供することを目的としています。
SWITCH関数は、比較対象の式と値を指定して、値に対応する結果を返すことができます。また、デフォルト値を指定することもできます。

SWITCH関数は、IF/IFS関数やINDEX関数+MATCH関数等と比べ、条件分岐の処理をより簡潔に記述できるため、
効率的にExcelファイルを作成することができます。

ただし、SWITCH関数が使用できるのは、Excel 2016以降のバージョンのみです。
Excel 2016以前のバージョンを使用している場合は、IF関数やCHOOSE関数等を使用する必要があります。

SWITCH関数を使うことで、複雑な条件分岐処理を簡潔に記述することができます。
ぜひ、Excelの便利な関数として活用してみてください。

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