XLOOKUP vs HLOOKUP/VLOOKUPシリーズ -其の1- 縦横無尽なデータ検索の差異 DL可
Excelの関数には、データを縦横無尽に検索するための様々な方法があります。
本記事では、
XLOOKUP、HLOOKUP、およびVLOOKUPという3つの主要な関数に焦点を
当て、
それぞれ違いについて掘り下げていきます。
「XLOOKUP vs HLOOKUP/VLOOKUP」シリーズの第1弾であり、
今回は縦横無尽な検索に焦点を当てています。
XLOOKUP関数の検索は縦横無尽、他は限定的
言語化すると・・・
- 垂直と水平の両方≒縦横無尽(X)に調べる(LOOKUP)であれば、XLOOKUP関数
- 垂直(Vertical)に調べる(LOOKUP)であれば、VLOOKUP関数
- 水平(Horizontal)に調べる(LOOKUP)であれば、HLOOKUP関数
です。
関数名にその意味が込めれていることも分かると思います。
- 垂直と水平の両方≒縦横無尽(X)に調べる(LOOKUP)であれば、XLOOKUP関数
- 垂直(Vertical)に調べる(LOOKUP)であれば、VLOOKUP関数
- 水平(Horizontal)に調べる(LOOKUP)であれば、HLOOKUP関数
具体的な動きを確認
製品Aを起点に2月の情報を取得することを考えてみます。
水平方向の検索 ⇒ 縦方向
「製品A」を検索値にすると・・・
=HLOOKUP("製品A", $A$1:$E$6, 3, FALSE)
XLOOKUP("製品A", $B$1:$E$1, $B$3:$E$3)
は動きますが、
=VLOOKUP("製品A", $A$1:$E$6, 3, FALSE)=
はエラーします。
HLOOKUP関数を使用した場合は・・・
製品Aを水平方向に検索し、正常に2月のデータを取得します。
なぜなら、製品Aの情報は水平方向(横方向)に配置されているからです。
XLOOKUP関数を使用した場合・・・
XLOOKUP関数は水平方向(横方向)と垂直方向(縦方向)の両方でデータを検索し、正常に2月の製品Aの情報を取得します。
一方、
VLOOKUP関数を使用した場合は・・・
垂直方向(縦方向)にデータを検索するため、
製品名が垂直方向に配置されていることからエラーが発生します。
垂直方向の検索 ⇒ 横方向
「2月」を検索値にすると・・・
=VLOOKUP("2月", $A$1:$E$6, 2, FALSE)
=XLOOKUP("2月", $A$2:$A$6, $B$2:$B$6)
は動きますが、
=HLOOKUP("2月", $A$1:$E$6, 2, FALSE)
はエラーします。
VLOOKUP関数を使用した場合は・・・
VLOOKUP関数は垂直方向(縦方向)にデータを検索するため、製品名が垂直方向に配置されていることに合致しています。
XLOOKUP関数を使用した場合・・・
水平方向(横方向)と垂直方向(縦方向)の両方でデータを検索し、
正常に2月のデータを取得します。
一方、
VLOOKUP関数を使用した場合は・・・
水平方向にデータを検索するため、月の情報が水平方向(横方向)に配置されていることからエラーが発生します。
まとめ
XLOOKUP関数は、HLOOKUPやVLOOKUPと比べて柔軟性と強力な検索機能を提供します。
水平方向(横方向)と垂直方向(縦方向)の検索を同時に行える点が、XLOOKUP関数の素晴らしい特長です。
これにより、XLOOKUP関数は複雑なデータ構造にも効果的に対応し、ユーザーにとって非常に使いやすい検索関数となっています。
以上が、 「XLOOKUP vs HLOOKUP/VLOOKUP」シリーズの第一弾でした。
解答付きサンプルデータ
解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。
なお、オリジナルデータから一部改変しています。
参考記事:
Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。
構文に関する記事
Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。
ダイアログボックスの使い方に関する記事
Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。
参照形式に関する記事
関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。