ROUNDDOWN関数の使い方 -切り捨て- DL有
本記事はROUNDDOWN関数を解説します。
姉妹関数には、ROUND関数/ROUNDUP関数、類似関数には、CEILING関数/FLOOR関数があります。。
順次に、関連記事をアップしていきます。
また、掲載済みの記事もありますので、拝読いただければと思います。
下図の検索ボックスに、対象のキーワードを入れて、探して見てください。
目次
関数の説明
ROUNDDOWN関数とは
Excel標準機能の[関数の挿入]ダイアログ/[関数の引数]ダイアログを大体のことは書かれているので、
活用して詳しく解説します。
巻末の参考記事もチェックしておくと良いため、時間があればご拝読ください。
数値を指定された桁数に切り捨てます。
[関数の挿入]ダイアログより
ROUNDDOWNは、ラウンドダウンと呼びます。
“ROUND” は「端数のない」などの意味があり、
“DOWN” は「下へ」を意味します。
したがって、
ROUNDDOWN関数は「指定した桁数で数値を切り捨てる」機能を持つ関数です。
そもそも、切り捨てとは?
切り上げとは何か。「切り上げ」に関して、「四捨五入」「切り捨て」と比較しつつ、説明します。
繰り上げるのか、切り捨てるのかの条件が異なります。
次の2点に集約されます。
- 「切り上げ」:端数がある場合は無条件で繰り上げる
- 「四捨五入」:端数が4以下の場合は切り捨て、5以上の場合は切り上げる
- 「切り捨て」:端数がある場合は無条件で切り捨てる
なお、「切り上げ」「切り捨て」は無条件で実施され、「四捨五入」は条件があるということです。
なお、端数とは、次の説明の通りです。
ある位に着目したとき、その下の位の数。切りのよい位で切った場合の、余った分。「―を切り上げる」
端数(はすう)の意味・使い方をわかりやすく解説 – goo国語辞書
ROUNDDOWN関数の引数
=ROUNDDOWN(数値, 桁数)
数値を指定された桁数に切り捨てます。
ということです。
第1引数:数値
数値: 数値には、切り捨ての対象となる実数値を指定します。
[関数の挿入]ダイアログより
切り捨てしたい数値を指定します
例えば、1234.56など、直接入力またはセル参照で設定します。
第2引数:桁数
桁数: 桁数には数値を切り捨てた結果の桁数を指定します。桁数に負の数を指定すると、数値は小数点の左(整数部分)の指定した桁( 1 の位を 0 とする)に切り捨てられ、 0 を指定するかまたは省略されると、最も近い整数に切り捨てられます。
[関数の挿入]ダイアログより
切り捨てする桁数を指定します。
例えば、0や-1など、直接入力またはセル参照で設定します。
以下に整理します。
- 正の数を指定する場合は、小数点以下の指定した桁数以下を切り捨て
- 0を指定する場合は、小数点以下を切り捨て
- 負の数を指定する場合は、整数部分の指定した桁数以下を切り捨て
桁数の指定する「正の数」と「負の数」とは???
小数点以下の桁数は、正の数を指定します。
整数部分の桁数は、負の数を指定します。
イメージとしては、下図のように、
.(ピリオド)を0と考えて、左に行けば「負の数」、右に行けば「正の数」
を指定するという考え方です。
関数の使用例
3つの例題
3つの例題を考えてみます。
- 数値に1234.56、桁数に「正の数」を指定した場合
- 数値に1234.56、桁数に「0」を指定した場合
- 数値に1234.56、桁数に「負の数」を指定した場合
解答
各引数は、次のようなセル範囲を指定します。
例題1の解答
下記は、数値に1234.56、桁数に「正の数」を指定した場合の解答です。
「OK」をクリックすると、下記関数式が挿入されます。
=ROUNDDOWN(1234.56, 1)
関数式の結果(戻り値)は以下です。
1234.5
数値「1234.56」を桁数「1」を指定しているため、価格が1234.56から1234.5に切り捨てられます。
第2引数の桁数に「1」を指定しているため、小数点第1位以上の数値になります。
つまり、
小数点第2位で切り捨てられます。
※イメージが付かない方は先程の「桁数の指定する「正の数」と「負の数」とは???」にて確認ください
例題2の解答
数値に1234.56、桁数に「0」を指定した場合です。
例題1を参考にして、[関数の引数]ダイアログボックスで、桁数の設定を変えればOKです。
具体的には、下記の関数式の桁数になります。
=ROUNDDOWN(1234.56, 0)
関数式の結果(戻り値)は以下です。
1234
数値「1234.56」を桁数「0」を指定しているため、価格が1234.56から1234に切り捨てられます。
第2引数の桁数に「0」を指定しているため、小数点以下を切り捨てられます。
※イメージが付かない方は先程の「桁数の指定する「正の数」と「負の数」とは???」にて確認ください
例題3の解答
数値に1234.56、桁数に「負の数」を指定した場合です。
例題1を参考にして、[関数の引数]ダイアログボックスで、桁数の設定を変えればOKです。
具体的には、下記の関数式の桁数になります。
=ROUNDDOWN(1234.56, -1)
関数式の結果(戻り値)は以下です。
1230
数値「1234.5」を桁数「-1」を指定しているため、価格が1234.56から1230に切り捨てられます。
第2引数の桁数に「-1」を指定しているため、1の位を切り捨てられるためです。
※イメージが付かない方は先程の「桁数の指定する「正の数」と「負の数」とは???」にて確認ください
解答付きサンプルデータ
解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。
最後に
ROUNDDOWN関数は、
与えられた数値を指定した桁数で切り上げることができる便利な関数です。
また、ExcelのROUNDDOWN関数は、Excel 365、Excel 2010以降で利用可能です。
いつか、ケーススタディの記事をアップできればと思います。
参考記事:
Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。
構文に関する記事
Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。
ダイアログボックスの使い方に関する記事
Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。
参照形式に関する記事
関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。