CHOOSECOLS関数の構文解説と使用ガイド -指定列の抽出-

本記事は Excel
のCHOOSECOLS
関数を解説します。
CHOOSECOLS
関数は Excel 365
、Excel 2021
以降で利用可能です。
「チューズコラムズ」と呼び、配列から指定した列を抽出するために使用します。

Microsoft Excelの「検索/行列」のカテゴリに属します。
姉妹関数にCHOOSEROWS
があります。こちらでご覧ください。
目次
こんな時に便利!
CHOOSECOLS
を使わないと・・・
複数の列から特定の列を抽出するために手動でセルを選択したり、
複雑な関数を組み合わせる必要があります。
CHOOSECOLS
を使うと・・・
特定の列を簡単に抽出できるため、 動的に列を選択できます。
CHOOSECOLS
関数とは
![CHOOSECOLS関数の[関数の挿入]ダイアログボックス](https://biz-data-analytics.com/wp-content/uploads/2025/05/Slide_199.webp)

[関数の検索]のテキスト内に、「CHOOSECOLS」と入力し、[検索開始]をクリックすると、関数がヒットします。
詳細の使用法に興味のある方は巻末の参考記事をご拝読ください。
配列または参照から列を返します
[関数の挿入]ダイアログより
array
から、 col_num1
で選択した列を抽出します。
追加したい列があれば、[col_num2], ...)
のように引数を増やします。
なお、CHOOSECOLS
は英語の choose
(選ぶ) と columns
(列) を組み合わせた語源と思われます。

CHOOSECOLS
の構文

※[]は省略可能です
第1引数:array
(データ範囲)
![CHOOSECOLSの第1引数を[関数の引数]ダイアログボックスでの説明](https://biz-data-analytics.com/wp-content/uploads/2025/05/Slide_200.webp)
- 意味: データが入っている表や範囲のこと
- 用途: どのデータから列を抽出するかを指定します
- 例: もしデータが
A1:D10
までの範囲にあるなら、そのデータ全体を選びます
第2引数以降:Col_num1, Col_num2, …
(列番号)
![CHOOSECOLSの第2引数を[関数の引数]ダイアログボックスでの説明](https://biz-data-analytics.com/wp-content/uploads/2025/05/Slide_201.png)
- 意味: 取り出したい列の位置を示す番号
- 用途: どの列を取り出したいかを数字で指定します
- 指定方法
- 正の整数: 左から数えた列番号 (1, 2, 3, …)
- 例:
1, 3
→ 1列目と3列目を抽出する
- 例:
- 負の整数: 右から数えた列番号 (-1, -2, -3, …)
- 例:
-1, -3
→ 右端の列とその左隣の列を抽出する
- 例:
- 正の整数: 左から数えた列番号 (1, 2, 3, …)
- 指定方法
CHOOSECOLS
関数の使用ガイド
業務でよく使用されるシナリオにおいて、顧客情報のリストがあります。
このデータを用いて、CHOOSECOLS
関数を使用し、特定の列を抽出する方法を説明します。
顧客ID | 氏名 | 購入商品 | 金額 |
---|---|---|---|
101 | 山田太郎 | パソコン | 120,000 |
102 | 鈴木花子 | スマートフォン | 80,000 |
103 | 田中一郎 | タブレット | 60,000 |
104 | 佐藤二郎 | ノートパソコン | 150,000 |
105 | 伊藤三郎 | モニター | 30,000 |
第1例:CHOOSECOLS
で 正の数 を使用 (1列目と3列目)
正の数 (1, 2, 3, …) のため、左から1列目 (顧客ID) と 3列目 (購入商品) を抽出します。
手順:
- 任意のセルを選択します
- 以下の数式を入力します:
=CHOOSECOLS(A1:D6, 1, 3)
- [関数の引数]ダイアログボックスの設定:
![CHOOSECOLS関数の[関数の引数]ダイアログボックスの設定_正の値を指定した場合](https://biz-data-analytics.com/wp-content/uploads/2025/05/Slide_203.webp)
- 実行結果は以下の通りです:
顧客ID | 購入商品 |
---|---|
101 | パソコン |
102 | スマートフォン |
103 | タブレット |
104 | ノートパソコン |
105 | モニター |
第2例:CHOOSECOLS
で 負の数 を使用 (右から1列目と右から3列目)
負の数 (-1, -2, -3, …) のため、右から1列目 (金額) と右から3列目 (氏名) を抽出します。
手順:
- 任意のセルを選択します
- 以下の数式を入力します:
=CHOOSECOLS(A1:D6, -1, -3)
- [関数の引数]ダイアログボックスの設定:
![CHOOSECOLS関数の[関数の引数]ダイアログボックスの設定_の負の値を指定した場合](https://biz-data-analytics.com/wp-content/uploads/2025/05/Slide_204.webp)
- 実行結果は以下の通りです:
金額 | 氏名 |
---|---|
120,000 | 山田太郎 |
80,000 | 鈴木花子 |
60,000 | 田中一郎 |
150,000 | 佐藤二郎 |
30,000 | 伊藤三郎 |
CHOOSECOLS
は、列の順序を変えて抽出できる
CHOOSECOLS
は指定した列番号の順序通りに列を取り出して返します。
そのため、引数で指定する順序を変更すれば、元の表の列順とは異なる順序で結果を得られます。

最後に
CHOOSECOLS
関数は、指定した範囲から必要な列のみを簡単に抽出できる関数です。
さらに、列の順序を変えて抽出できます。
今後、CHOOSECOLS
関数を使用したケーススタディを紹介できればと考えています。
解答付きサンプルデータ
解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。
参考記事:
Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。
構文に関する記事
Excel関数の引数と戻り値は何だっけ?という時に、役立つ記事です。
ダイアログボックスの使い方に関する記事
Excel関数名は何だっけ?VLOOKUP関数の使い方は何だっけ?という時に、ダイアログボックスを使うと便利です。
下記はそのダイアログボックスに関する記事です。
参照形式に関する記事
関数式をコピーする時はどうしたらいい? $マークは、どう付けたらいいだろう?
といった悩みをお持ちの方は以下をご覧ください。