商品名や住所のバラつきを解消。実務で本当に役立つSEARCH関数の活用術

Excelで文字を探す場面は多いですが、実務では「完全一致で探したい」よりも、 “この言葉を含んでいれば拾いたい”“表記が少し違っていても見つけたい” という場面のほうがよくあります。

たとえば顧客名簿、商品一覧、問い合わせ内容、部署名、メールアドレス、備考欄。 こうしたデータは、毎回きれいに整っているとは限りません。

SEARCH関数が実務で効くのは、こんな時です。

  • 商品名や部署名の一部だけで判定したい
  • 大文字・小文字の揺れを気にせず拾いたい
  • 自由記述欄から特定キーワードを見つけたい
  • 型番やコードをあいまいに探したい
  • 補助列を作って、後でフィルターや集計をラクにしたい
SEARCH関数が“気が利く”理由
実務で困る
表記ゆれがある
完全一致では漏れる
自由入力でバラつく
SEARCH関数を使う
SEARCH("東京", A2)
判定や分類に使う
IFERROR(SEARCH("東京", A2), 0) を使って、見つかったかどうかを判定しやすくする
後工程がラク
補助列が作れる
フィルターできる
集計しやすくなる

その場で探すだけでなく、後で使える補助列を作れるのが実務上の強みです。

SEARCH関数は「含まれているか」を拾うのに向く

SEARCH関数は、文字列の中に指定した語句が見つかれば、その位置を返します。 この「位置が返る」という性質を使うと、 含まれているかどうかの判定 に転用できます。

株式会社東京サービス
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
=SEARCH(“東京”, A2) → 「東京」が始まる位置を返す
=IFERROR(SEARCH(“東京”, A2), 0)

この形にすると、A2に「東京」が含まれていれば位置が返り、含まれていなければ0になります。 0より大きいかどうかを見ることで、含まれているかを判定できます。

IFERROR関数の基本を先に確認したい場合は、 IFERROR関数の解説記事 をあわせて読むと分かりやすいです。

SEARCH関数とは

SEARCH関数は、文字列の中から目的の文字を探す関数ですが、 実務では単なる「検索位置の取得」以上に、柔らかく探せることに価値があります。

01

一部の文字からでも探し始めやすい

02

関連しそうな候補を広めに拾いやすい

03

実務で気が利く検索に寄せやすい

「きっちり一致するもの」だけでなく、「この文字を含むもの」「この形に近いもの」をまとめて探したいとき、SEARCH関数はぐっと使いやすくなります。

詳しい構文解説は・・・ SEARCH関数の構文解説と使用ガイド を見てください

代表ケースの紹介

ケース1 商品名や顧客名が完全一致しない

実務では、「東京支店」「東京営業所」「東京都第一営業部」のように、 同じキーワードを含んでいても表記がそろわないことがあります。

こんな時に困る

  • 「東京」を含むデータだけ抽出したい
  • 表記がバラバラなので完全一致だと漏れる
  • あとで絞り込みや件数集計をしたい
A列:拠点名 B列:検索結果 C列:判定
2 東京支店 1 東京あり
3 大阪支店 0 対象外
4 東京都第一営業部 1 東京あり
=IFERROR(SEARCH(“東京”, A2), 0) ※B2セルに入力
=IF(B2>0, “東京あり”, “対象外”) ※C2セルに入力

ケース2 メールアドレスやコードの大文字・小文字が混ざっている

データを複数人で扱っていると、同じ意味の文字列でも大文字・小文字が混ざることがあります。 メールアドレスや英字コードでよく起こります。

こんな時に困る

  • Sales@company.co.jpsales@company.co.jp が混在している
  • 入力者ごとに表記が少し違う
  • まずはざっくり同じものとして拾いたい

図解:見た目が違っても、実務上は同じものとして扱いたい

入力例A Sales@company.co.jp
入力例B SALES@company.co.jp
拾いたい語 sales
=IFERROR(SEARCH(“sales”, A2), 0)
=IF(IFERROR(SEARCH(“sales”, A2), 0)>0, “対象”, “対象外”)

大文字・小文字の揺れをいったん吸収して、まずは候補を拾いたい。 そんなときにSEARCH関数は使いやすいです。

ケース3 型番やコードの一部しか分からない

現場では、「全部は覚えていないけれど、先頭がABで末尾がZだったはず」といった探し方をしたくなることがあります。

こんな時に困る

  • 型番や申込番号の一部しか分からない
  • 1文字だけ違うパターンをまとめて探したい
  • 目視で探すと時間がかかる

図解:ワイルドカードを使うと“あいまい検索”になる

AB?Z
「?」は任意の1文字
AB1Z / AB9Z / ABXZ など
*東京*
「*」は任意の文字列
東京支店 / 新東京 / 東京都第一営業部 など
~*
「*」そのものを探す
記号を文字として扱いたいとき
=SEARCH(“AB?Z”, A2)

規則性は分かるが完全一致ではない、という場面で便利です。 ワイルドカードの詳しい考え方は、既存の ワイルドカード解説記事 とつなげて読むと理解しやすくなります。

ケース4 問い合わせ内容や備考欄から特定ワードを拾いたい

問い合わせ管理表やアンケート結果では、自由記述欄から特定キーワードを拾いたいことがあります。 たとえば「請求」「返品」「不具合」などです。

こんな時に困る

  • 自由入力なので表現が統一されていない
  • 文中に含まれていれば十分
  • 最初の一次仕分けだけでも自動化したい

SEARCH関数は“分類の入口”として使える

元データ
「先月の注文分を返品したい」
SEARCHで確認
IFERROR(SEARCH("返品", A2), 0)
分類する
IF(B2>0, "返品関連", "その他")

完璧な文章解析ではありませんが、件数が多いときはかなり助かります。 まずSEARCH関数でざっくり仕分けて、必要なものだけ目視確認する流れが現実的です。

補足 FIND関数との違いは主役ではないが、知っておくと納得しやすい

今回の主役は使い分け比較ではありませんが、SEARCH関数が実務で気が利く理由は、 ワイルドカードが使えること大文字・小文字を気にしすぎなくてよいこと にあります。

図で整理するとこうです

SEARCH
FIND
実務で起きやすいこと
「完全一致」よりも、含んでいるかだいたい拾えるか を見たい場面が多い
SEARCH関数が向く理由 1
ワイルドカードが使える ので、表記ゆれや一部一致の確認に向いている
SEARCH関数が向く理由 2
大文字・小文字を厳密に気にしすぎなくてよい ので、実務で扱いやすい
現場での覚え方
比較を細かく暗記するより、こう覚えると実務で使いやすい
SEARCH関数は、厳密一致を突き詰める道具というより、困りごとをざっくり拾う道具として覚える
要するに
実務では「完全に同じ文字か」よりも「必要な情報を拾えるか」が重要であり、 その感覚に合いやすいのがSEARCH関数です。

まとめ

SEARCH関数は、見た目は地味ですが、実務ではかなり気が利く関数です。 特に、データの揺れや自由入力のあいまいさをそのまま受け止めて、 後工程につなげられるところが強みです。