FILTER関数を活用し、効率的な部署別データ管理の実現
効率的な部署別データ管理を実現したFILTER関数を活用した事例を紹介します。
そのまま使えるテンプレート付きです。
課題
ある企業では、社員の詳細情報が記録された全データシートを保持しており、
必要に応じて各部署ごとにデータを迅速に抽出する必要がありました。
解決
この課題に応えるため、ExcelのFILTER関数を活用して、
企業の部署別にデータシートを分割する方法をここで紹介します。
以下のように、テキストにリンクを付けて、
目次シートから各シートに直接ジャンプできます。
(テキストにリンクを付ける方法は割愛します)
実装方法
目次シートの設計
各担当者が目次からデータの概要を簡単に把握できるようにしています。
この目次は、データの概要を把握するための目次機能に加え、
FILTER関数でも使用し、シートを分割する基準としています。
全データシート
全社員の情報が含まれており、社員番号、名前、部署、年齢の項目で構成されています。
このシートから特定の部署に属する社員のデータを抽出することが目標です。
FILTER関数の適用
- 各部署シートの設定:
- 各部署シート(営業、開発、人事)に以下のような
FILTER
関数を配置します。
- 各部署シート(営業、開発、人事)に以下のような
- FILTER関数の例:
- 営業シート:
=FILTER(全データ!A:D, (全データ!C:C="営業") + (全データ!C:C="部署"))
- 開発シート:
=FILTER(全データ!A:D, (全データ!C:C="開発") + (全データ!C:C="部署"))
- 人事シート:
=FILTER(全データ!A:D, (全データ!C:C="人事") + (全データ!C:C="部署"))
- 営業シート:
このFILTER関数に関して解説します。
- データ範囲
全データ!A:D
- これにより、特定の部署に属する行またはヘッダー行を抽出します。
- 条件式
(全データ!C:C="営業") + (全データ!C:C="部署"))
- この条件により、「営業」に属する行、および列名を含むヘッダー行が抽出されます。
- 「開発」「人事」も同様の仕組みです。
指定された部署のデータとヘッダー行が表示されます。
+記号の使用
+
記号はOR条件を表し、いずれかの条件を満たす行を選択します。
+
記号はExcelで複数の条件を組み合わせ、いずれかの条件を満たすデータを抽出する「OR」条件を作成する際に使用します。この使い方により、複数の選択肢からデータを選び出すことができます。
詳しい解説は、こちらをご覧ください。
全データ!の使用
「全データ!」は全社員の情報が含まれるデータシートを参照しています。
FILTER関数の構文説明
=FILTER(フィルター対象データ, 条件式1)
フィルター対象データ
は情報を抽出するためのデータ範囲を指し、条件式1
はそのデータから特定の条件に合致する情報を抽出するための条件を示します。
詳しい解説はこちらをご覧ください。
重要なポイントの振り返り
以下の2点により、データ管理が簡単になり、
各部署で必要な情報が常に最新の状態で利用できます。
- ヘッダーの自動抽出:
FILTER
関数において、(全データ!C:C="部署")
という条件を使用することで、
ヘッダー行も自動的にフィルタリングされます。
これはヘッダー行に「部署」という文字が含まれているためです。
- シート毎のデータ抽出:
- 各シートは目次シートの部署名に基づいて自動的に対応するデータを表示します。
テンプレート付データ
解答付きサンプルデータが欲しい方は、下記からダウンロードしてください。
そのままテンプレートとして使えます。