COUNTIFS関数の解説と使用例 -複数条件に一致するデータをカウントする-

COUNTIFS関数の意味と機能を簡潔に示したイメージ - 複数条件に一致するセルをカウントする関数

本記事はCOUNTIFS関数を解説します。
COUNTIFS関数はEXCEL 365、EXCEL 2007以降で利用可能です。

EXCELのCOUNTIFSは、「カウントイフス」と呼びます。
複数の条件すべてに一致するセルをカウントするために使用されます。

こんな時に便利!

  • 複数の条件を同時に満たすデータ件数を抽出したい時
  • 関数を使わず手作業で集計すると、人的ミスや確認漏れが起きやすい
  • 条件ごとにフィルタをかけず、1式で瞬時に絞り込める

Microsoft Excelの「統計関数」のカテゴリに属します。

COUNTIFSとは

COUNTIFS関数の挿入ダイアログ画面 - 分類と簡易定義が表示された状態

[関数の検索]のテキスト内に、
「個数」などと入力し、[検索開始]をクリックすると、関数がヒットします。
詳細の使用法に興味のある方は巻末の参考記事をご拝読ください。

範囲に含まれる空白セルの個数を返します。

[関数の挿入]ダイアログより

COUNTIFSは・・・

COUNT(数える)とIF(条件)、

そして、英語の複数形を表すS(複数)

を組み合わせた造語と考えられます。

複数条件付きのセル数カウントという意味合いを含んでいるようです。

構文

COUNTIFS関数の関数引数ダイアログ - 複数条件の構文と引数構成を概観する画面

指定された範囲に含まれるセルのうち、検索条件に一致するセルの個数を返します。

[関数の挿入]のダイアログボックスより

=COUNTIFS(範囲1, 条件1, [範囲2, 条件2], …) ※[]の引数は省略可 

指定した範囲1条件1に加えて、すべての範囲N条件Nのペアが

すべて一致するセルをカウントする機能を持っています。

第1引数:範囲1

COUNTIFS関数の第1引数(検索条件範囲1)が選択された状態 - 入力対象と定義を確認する画面

範囲:範囲 には空白でないセルの個数を求めるセル範囲を指定します。

[関数の引数]のダイアログボックスより
  • 説明:最初の条件を適用するセル範囲を指定する
  • A2:A10 などの列範囲

第2引数:条件1

COUNTIFS関数の第2引数(検索条件1)が選択された状態 - 条件値の指定とその定義の確認画面

条件1:検索条件 には計算の対象となるセルを定義する条件を、数値、式、または文字列で指定します。

[関数の引数]のダイアログボックスより
  • 説明範囲1に対して一致させたい条件1を指定する
    • "東京":文字列一致
    • ">1000":数値比較
    • "<>0":0以外
    • "*株式会社":ワイルドカード

第3引数以降:[範囲2, 条件2], …

COUNTIFS関数の第3引数(検索条件範囲2)が選択された状態 - 対応範囲と定義を確認する画面

[範囲2, 条件2], …:検索条件 には計算の対象となるセルを定義する条件を、数値、式、または文字列で指定します。

[関数の引数]のダイアログボックスより
  • 説明:2番目以降の条件を指定できる(任意だが、ペアで増やす)
    • B2:B10, "文房具"
    • C2:C10, ">2000"

例題

COUNTIFSを使って「複数の条件に一致する件数をカウントする」基本操作を紹介します。
使用するのは、業務でよくある売上データです。

担当者商品カテゴリ売上金額地域
田中文房具1200東京
鈴木家電5800大阪
佐藤文房具900東京
高橋書籍1500名古屋
伊藤家電7600東京
渡辺書籍1700大阪
中村文房具1100東京

解答

任意セルをクリックして、[関数の引数]ダイアログを起動してください。
下図のように設定します。

 ※なお、[関数の引数]ダイアログを起動は、こちらを拝読ください。

COUNTIFS関数の第4引数(検索条件2)に文房具を指定した状態 - 複数条件の集計結果を表示する画面

「OK」をクリックすると、次の関数がセルに挿入されます。

=COUNTIFS(D2:D8,"東京",B2:B8,"文房具")

D2:D8の範囲で東京と一致し、かつB2:B8の範囲で文房具と一致する行をカウントします。
この場合、結果は3です。

[関数の引数]ダイアログボックスを使用することにより、
[引数の入力結果]と[数式の結果]がインタラクティブに表示されます。
この機能は、エラーを即座に発見しやすくするため、非常に有効です。

Excel関数を操作するための基本概念です。基本概念を理解すると、各関数の理解がより深まります。

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