【ビジネスExcel実践講座・初級】
テーブルの作成と利用「計算列の追加」

Excelテーブルの作成と利用。計算列を追加する操作の解説記事用アイキャッチ画像


Excelチャンピオンになるためには、基本から応用まで幅広い知識が必要です。

「ビジネスExcel実践講座・初級編」を開設しました。

この講座では、Excelの基本操作を学ぶことができます。

「テーブルの作成と利用」の其の4として、

テーブルデータの管理と操作」を取り上げます。

留意点

本記事では「計算の列」の操作方法を習得します。

ただし、通常の表ではなく、「テーブル」における操作である点をご注意ください。

EXCELの知識 -「テーブル」「表」の違いと使い分け-

EXCELのテーブルは、通常の表とは異なり、新しいデータの追加や数式の適用が自動で行われる特別な形式です。 データを追加すると、フィルター機能や書式設定が自動的に更…

「テーブル」と「通常の表」における計算列の違い

テーブル:数式を1つ入力すると列全体に自動展開

通常の表:手動でコピー・オートフィルが必要

つまり、テーブルは数式が自動反映され、通常の表は手動操作が必要という違いがあります。

以下の手順に従い、Excelテーブル内の計算列を追加できます。

テーブル操作:計算列の追加

計算列の見出しに、金額と入力する

以下の手順で、計算列を追加します。


  1. 新しく追加したい列の見出しセルに、「金額」と入力
テーブル操作手順1。新しい計算列を追加し、見出しセルに金額と入力した直後の状態


結果

新しい「計算列」が表に追加されます。
列全体に背景色がつき、他の列と同じデザインになります。
これは、表の機能に正しく組み込まれたことを示すサインです。
この状態になれば、今後この列にも自動集計や数式が適用できるようになります。

テーブル操作手順1の結果。金額列が追加され、テーブル全体に背景色が適用された状態の画面


[単価]と[個数]を使って[金額]を作成する手順

以下の手順で、[単価]と[個数]から、金額を算出します。

操作手順

  1. [計算列]の最初のセル(H2)をクリック
     ※ 見出しセルはH1
  2. =を入力
  3. [単価]のセル(F2)をクリックし、*を入力
  4. [個数]のセル(G2)をクリックし、Enterキーを押す
テーブル操作手順2。構造化参照を使い、単価と個数を掛け合わせて金額を算出する数式を入力する操作画面


補足(ここで起きる自動変換)

この時点で数式は =[@単価]*[@個数] に自動変換されます。
通常の =F2*G2 と表示が異なりますが、テーブル機能による正しい動作です。

結果

[計算列]に各行の単価×個数の結果が自動で表示されます。


テーブル操作手順2の結果。構造化参照によって単価と個数の掛け算結果が自動で計算列に反映された画面


通常の表との表示上の違いと意味の違い

通常の表では =F2*G2 のようにセル番地を参照します。

テーブルでは =[@単価]*[@個数] のように列名を使う構造化参照に自動変換されます。

構造化参照は列単位で処理されることにより、次のようなメリットがあります:

  • 1行に式を入れるだけで全行へ自動適用され、式のコピー漏れや参照ずれを防げる
  • 式に列名が含まれるため、後から見ても何を掛け算しているかが直感的に理解できる

「あれ?数式の見た目が違う…?」と思ったら

「あれ?数式の見た目が違う…?」と思ったら

普通の表で計算式を入れると、

=F2*G2 のようにセル番地で表示されますよね。

ところが、テーブルにして同じ操作をすると、

=[@単価]*[@個数] という少し見慣れない書き方に変わります。

テーブルでは、セル番地ではなく、

列名をもとに計算する「構造化参照」 という仕組みが自動的に使われます。

つまり、

どのセルを使うかを番地で指定するのではなく、

どの列を使うかを列名で指定している

という点が違います。

この形式では、1行目に数式を入れるだけで全行に自動反映されます。

さらに、式の中に列名が表示されるため、

あとから見ても「何を掛けているのか」がすぐに分かります。

最初は表示の違いに戸惑うかもしれませんが、

これはテーブルで正しく動作している証拠です。

次回について

「計算列の追加」を取り上げました。

次回は、「テーブルと他のExcel機能との連携」を解説します。

お楽しみに!